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  プログラムレポート2013
   
 

平成25年8月19日に行われた2013夏休みプログラム〜「チャレンジ!!車イスバスケ」のレポートです。

   
 
開催概要
【日時】平成25年8月19日 13:30〜17:30
【場所】こどもの城 地下2階 体育室
【内容】
主に小学生以上を対象に、
@競技用の車イスを操作してみる、 Aボールを扱ってみる、 Bゲームにチャレンジする の手順で車イスの操作とバスケットボールを同時に行なう車イスバスケットボールを体験しました。
【協力】
公益財団法人 東京都障害者スポーツセンター

【参加者数】 218人
@13:30 チャレンジ!!車イスバスケT、48人
A15:00 車イスフリータイム、のべ130人
B16:00 チャレンジ!!車イスバスケU、40人

   
 
 

車イスについて学んでみる

はじめて扱う車イスについて、東京都障害者スポーツセンターの方から安全性や操作の方法について教えていただきました。
まずは車イスに乗ってみます。「障害のある方の大切な道具なのに、遊びみたいに使ってもいいのかな」。はじめにそんなことを言っていた子どももいましたが、乗ってみるとみんな大はしゃぎ!前進、ストップ、ターンや1回転が簡単な分、自分の思い通りにならないところがまた楽しい。鬼ごっこをしてみると、ぶつかって進めなくなる人が続出になりました。

 

車イスを操作してみる

操作がわかったところで、どうしてタイヤがハの字になっているか、足を置く位置をガードの下にすることや、後ろに倒れにくくなっている仕組みなどスポーツ用車イスの進化や意味について説明をしていただきました。みんな興味深く聞いていました。

 

 

車イスに乗ってボールを扱ってみる

車イスにおおよそ慣れたところで、ボールを持つことにチャレンジです。基本はひざの上に置いてボールを運びますが、ゲーム中は2こぎしたらボールを一度つかなくてはなりません。ドリブル、パス、シュート、どれを行うにも車いすの操作と一緒にやることのむずかしさを痛感していたようです。

例えばバスケットボールは、受け手の少し前にパスをしますが、届くだろうと思って出すパスが車いすではことごとくつながりません。また、転がっているボールを片手で拾うこともとても難しいのです。車イスバスケでは、走りながらタイヤの側面にボールをつけると、上まであがってきます。

   
 

バスケットボールにチャレンジ

いよいよバスケットボールを行います。上半身しかボールを扱える場所がないので、とても不便です。自然と人の頭を越えるようなフワッとしたパスが多くなります。ロングパスを投げようとしても、自分が考えている場所まで届きません。「足を使わないってすごくたいへん!」上級生が休憩中につぶやいていました。

車イスバスケットボールも、本来は普通のバスケットボールと同じゴールを使いますが、この日は、120pの低いゴールも使ったゲームです。つまり高低2つのゴールがあります。上級生は高い方、下級生は低い方へと、体格差があっても同じコート内で楽しめる「ツインバスケットボール」のゲームを行いました。
4つのチームが交代で大声をあげながらエキサイティングな試合を繰り返していました。

   
 


休憩時間でしたが…

2回のプログラムの間、1時間の休憩時間を予定していましたが、「車いすに乗りたい、練習したい」という声も多かったので、急きょ、3分交代で車いす体験の時間となりました。みんな1度乗って、次の回で順番を待つことのくり返しで、のべ130人の人が体験・練習をすることになりました。

   
 

実習生の感想

この日、私にとって一番の衝撃だったのは、健常者の車イススポーツチームがあるということでした。「障害者スポーツは障害者のもの」。私の中には無意識のうちにそういう偏見が根付いていました。当たり前のことなのに、言われるまで気づかなかったのです。
実際に車イスに乗ってみると、とても興奮しました。ルールは元のスポーツそのものだし、車イスの操作も難しくありません。一度扱い方を覚えてしまえば誰もが楽しく参加できる、普通の「スポーツ」でした。

私の中にあった偏見は消えてなくなり、代わりに今は「また車イススポーツをしたい」という欲求があります。私にとって車イススポーツはとても魅力的なものとなりました。この変化を与えてくれた出会いに感謝したいと思います。東京都障害者スポーツセンターの皆様、および来館してくださった皆様、本当にありがとうございました。
(実習生:神奈川大学 宝金慧悟)
   
 

スタッフの感想

2013年夏休みの体育室は、「こどもの城スポーツ祭」と称し、2020年オリンピック東京招致とスポーツ祭東京2013(東京で行われる国民体育大会・全国障害者スポーツ大会の総称)の周知・応援プログラムを実施しました。正式競技やレクリエーーションスポーツなどの体験と、障害者スポーツへの取り組みを目的としました。

障害者スポーツをみることはめったにありません。テレビでニュースになったときに、はじめて、「車いすでテニスやるんだ」「アイマスクしてサッカーやるんだ」と衝撃を受けることになります。その反面、道具やルールをみて「こんなもんだろう」「かんたんそう」と思ってしまうこともあり、「できる」「楽しめる」という興味を持つことにも壁がありそうです。障害がある人のものだから軽はずみに触れてはいけない、ましてや遊び感覚でやってはいけない、と聖域のようなとらえ方をされがちなことも、競技発展の弊害となっているようです。障害者が障害者としか集えない、競えない、楽しめない現状が続いているとうかがいました。

今回、車いすバスケットボールを実際に体験して、また純粋に楽しんでいる子どもたちをみて、「まずはやってみる」というスポーツのはじめの一歩の大切さを改めて感じる機会となりました。将来、障害者と健常者が一緒にスポーツを楽しめる環境作りをする活動もこどもの城の役割ではないかと考えます。
(体育エリア 渡邉恒一)
   
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こどもの城  〒150-0001 東京都渋谷区神宮前5-53-1
  TEL 03-3797-5666  ※番号のおかけ間違いにご注意ください。
 
     
 
   
 
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